日本共産党の田村智子政策委員長は５日、国会内で記者会見し、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言について、「国際的に進められている男女平等、ジェンダー平等を否定した発言だ。組織のトップでいることがふさわしいか厳しく問われる」と指摘しました。

　田村氏は、森氏が各競技団体で女性理事の任用が進められていることに関し、「文科省がうるさく言うんでね」などと発言したことについて触れ、「全くの無理解だ」と批判。女性差別撤廃条約に基づいて、２０２０年までに指導的地位の女性の割合を３０％にする目標が国際的にも進められている中で「多くの国々は目標を達成しているが、日本は極めて遅れている」と強調した上で、森氏の発言は「意思決定の場、政策決定の場に女性の必要性さえ認めないものだ」と批判しました。

　また、同日の衆院予算委員会での菅義偉首相の答弁について「森氏の発言のなにが問題か分かっていない。国の方針を全面否定するような発言の重大性について首相が理解していないのは深刻だ。首相の見識・責任も問われる」と述べました。