(写真)発言する田村智子政策委員長=14日、日本記者クラブ
日本共産党の田村智子政策委員長は14日、東京都内で、日本記者クラブの企画「次の10年 若手政治家に問う」に招かれ、講演しました。同企画は年初から始まり、これまで自民党議員3人が登壇。野党議員としては田村氏が初めてです。
田村氏はまず、「『次の10年』の早い時期に野党が連立政権を実現させなければならない」と決意を表明。「コロナ対応での安倍政権の無策、与党の政策立案能力の衰退を見せつけられ、国会内での野党共闘は危機感をもって大きく前進している。これを『政権構想』にどうつなげていくのかが、いよいよ問われている」として、野党間での政策的協議の必要性を強調しました。
田村氏は、コロナ対策を話し合う政府・与野党連絡協議会での野党の奮闘を、直接の当事者としてリアルに報告。同協議会に政策責任者の政調会長を出席させない自民、公明両党をみて「政策協議の意思がない。野党のガス抜きの場にするつもりだと危惧した」と振り返り、「そこで、毎回焦点を定め、政府・与党から回答を引き出すことをめざし、野党間の事前の打ち合わせをした」と強調。「野党の提案にお尻をたたかれるように」事業者への家賃支援などが実現したと語りました。
田村氏は、安倍政権に代わりどういう政府をめざすのかについて、「目先のビジネス最優先から、感染症や自然災害、地球温暖化への対策、国民の命と健康を犠牲にしないためのルールをつくり、それに沿った経済活動を求めることが新しい政治ではないか」と提起。具体的な課題として非正規雇用問題の是正と日米地位協定の見直しを挙げ、「野党間で共通の問題意識になりつつある」と語りました。
さらに、立憲民主党の枝野幸男代表が5月末に発表した政権構想の「私案」に触れ、「新自由主義への批判など共通する問題意識がいくつもある」と歓迎し、「ぜひ、共産党にも直接お話しいただき、協議を開始できたらと期待している」と表明しました。
参加者からは「共産党には『世界』を語ってほしい。(コロナで)新自由主義は終わろうとしている。次に何がくるか。国会でも議論してほしい」との発言がありました。田村氏は、コロナ禍を受けた経済や社会のあり方に触れ、「大きな宿題だが、ぜひ挑戦したい」と答えました。
2020年7月15日(水)しんぶん赤旗より