国会会議録

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簡易テントなど設置早く 避難所・感染対策 参院委で田村氏要求


(写真)質問する田村智子議員=9日、参院内閣委

 日本共産党の田村智子議員は9日の参院内閣委員会で、7月豪雨によって全国的に大きな被害が生まれている問題で、新型コロナウイルスの感染対策をしながら命と健康を守るために、避難所の簡易テント、簡易ベッドの設置を早急に進めるよう求めました。

 田村氏は、避難所・避難生活学会の榛沢(はんさわ)和彦氏が避難所の段ボールベッドの設置について、自治体が申請して県が発注という仕組みでは迅速な対応は困難と指摘していることを紹介し、「国が一定数備蓄し、すべての避難所に迅速に輸送する体制をとっていくべきだ」と主張しました。

 内閣府の平将明副大臣は「(備蓄の)数量は目詰まりしないよう検討を進めていく」と答弁。田村氏は「新型コロナ対策として早急に検討し普及してほしい」と述べました。

2020年7月10日(金)しんぶん赤旗より

【2020年7月9日 参議院内閣委員会議事録】

○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 豪雨災害が現在進行形で大変心配です。心からお見舞いを申し上げます。
 避難所で、感染防止のためにもということで、段ボールベッドは一千五百台、またパーテーションなど、プッシュ型で国から被災地に送っているという答弁はもう先ほど来ありましたので、二問目から質問したいというふうに思います。
 避難所・避難生活学会の榛沢和彦氏が、「消防防災の科学」二〇一九年冬季号に寄稿されておられます。段ボール製簡易ベッドは一日一万台の製造が可能、また、自治体に呼びかけて簡易ベッドについても防災協定に盛り込まれ始めている、しかし、被災自治体が申請して県が発注という仕組みなので迅速な対応は困難で、やはり備蓄が必要だという指摘があるんですね。
 これ、一日一万台製造可能って指摘もありますので、国もこれは備蓄、これどんどんしていって、全国どこで起きるか分からないという状態ですから、全ての避難所に迅速に段ボール製簡易ベッドが輸送されるようにと、こういうことを今からどんどん進めていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○副大臣(平将明君) 避難所における新型コロナウイルス感染症対策は非常に重要であると認識をしておりまして、内閣府においても、簡易ベッドの、使用可能な段ボールベッド、今御指摘いただいた二千セットを既に備蓄をしていました。今、千五百個熊本に行っているところでありますが、もう来週にも手配の手続をしてまいります。
 また、二次補正予算を活用して、感染症対策として、簡易テント、布製パーテーション、衛生用品などについても備蓄することとするなど、災害発生時の迅速なプッシュ型支援に向け体制強化を図ってまいりました。今回の豪雨への対応として、既に内閣府の備蓄分より段ボールベッドは千五百個出しておりますし、非接触型体温計は百本、熊本に支援をしているところであります。
 先生御指摘はそのボリューム感ですよね、このボリューム感だと思います。今、コロナ禍にあって、様々なその避難所のいわゆる対応を改善すべくアイテムを増やしているところでありますので、その上で今回、また去年の台風十五号、十九号などの評価も踏まえて、その数量については目詰まりしないように検討を進めてまいりたいと思っております。

○田村智子君 今、簡易テントについてもお答えいただいたんですけれども、是非、ベッドだけでなくやっぱりパーテーション、ちょっと高さが非常に心配だなということあります。欧米では家族ごとにテントで避難生活が一般的と、簡易ベッドは当然ということなんですね。是非、都道府県含めて、このベッドと、簡易ベッドとそれからテント、これが先々ということではなくて、この新型コロナ対策で、やっぱりこれが当たり前だという状況をつくっていくことが必要だというふうに思いますので、国も都道府県もそうした備蓄に是非努めていただきたいと思います。
 また、被災地からは、先ほどもありました、土砂を取り除く作業始まっていて、是非、自宅敷地の土砂撤去も含めて公費負担でできるんだということを大いに周知していただきたいなということを要望いたしまして、お忙しいでしょうから、どうぞ災害対応に当たっていただきたいと思います。

○委員長(水落敏栄君) 平副大臣は御退席して結構です。

 


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