日本共産党の田村智子政策委員長は3日、国会内で記者会見し、同日の新型コロナウイルス新規感染者が東京都で120人を超えたことにふれ、東京都と政府に二つの対応を求めたいと述べました。
田村氏は、昨日の小池百合子都知事や西村康稔経済再生担当相の記者会見をあげ、「国民の不安に応えるものになっていない」と指摘。西村担当相が「休業やりたくないでしょ。みんなが努力しないとウイルスには勝てません」などと述べたことについては、「対策を自己責任にしてしまうかのような記者会見を行っていてはダメだ」として、二つの対応を求めました。
一つ目は、東京都の感染状況について基本的な情報を明らかにすることです。
田村氏は「PCR検査の人数と対象が、どうなっているのかという基本的な情報が伝わってこない」と指摘。新宿区による繁華街の飲食店を対象とした集団検査などをあげ、「積極的な検査がどういう分野、規模で行われ、陽性者がどれだけ出ているのか、検査が必要と判断された人数と検査の結果など、基本的な情報が示されなければ、どう感染が広がっているかわからない。『“夜の街”要注意』『感染拡大要警戒』とスローガンをいわれても説明になっていない。情報の公開を求めたい」と述べました。
二つ目は、専門家会議で科学的な分析を行い、その分析にもとづく対策を政府と東京都が協議をして、責任を持って示すことです。
田村氏は、西村担当相が新型コロナ専門家会議の廃止を記者会見で発表したことについてふれ、「いま、専門的な分析をやるところがどこなのか“宙ぶらりん”のような状態になっている。こういう状態を政府の側がつくりだしたということは極めて重大だ」と指摘。「あらためて、西村担当相は廃止発言について謝罪し、専門家会議のみなさんに今の東京の状況を分析してもらって、(政府と東京都の)協議で対策を示していくことを強く求めたい」と述べました。
2020年7月4日(土)しんぶん赤旗より