日本共産党の田村智子政策委員長は5日、国会内で記者会見し、自民党と立憲民主党の国対委員長が、第2次補正予算案に盛り込まれた予備費10兆円のうち5兆円は内訳を示すと合意したことについて、「内訳として示したとしても予備費であることには変わらない。政府・与党も足りない部分を認めたことになるわけで、国会で修正し明確に予算として盛り込むべきだ」と語りました。
田村氏は、予算は国会の審議と議決を経なければならず、予備費10兆円は憲法に定められた財政民主主義に反すると批判してきたと指摘。政府の財政演説に盛り込むとしたことについて、「財政民主主義の観点に照らして、予備費のままでいいのかは引き続き問われる」と述べました。
また、政府・与党が内訳を認め財政演説に盛り込むことは、予備費10兆円に問題があると認めたことになると指摘。医療機関などの減収分への補てんは2次補正にも組まれていないとして、「2次補正は最初から足りないものがあると認めている。そうである以上、少なくとも内訳で示した5兆円は国会で修正議決して盛り込むべきだ」と述べました。
残る5兆円については、「これほどの規模の予備費を持ったことはない。5兆円は削り、第3次補正予算を速やかに編成すべきではないか」と指摘。麻生太郎財務相が、長期にわたる対応のため10兆円の予備費が必要と述べたことを示し、「長期にわたるなら、国会を開いて3次補正予算を審議すべきだ」と強調しました。
2020年6月6日(土)しんぶん赤旗より
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