日本共産党の田村智子政策委員長は21日夜、FMラジオ・J―WAVE番組「ジャム・ザ・ワールド」で、政府のコロナ危機への対応や検察私物化を狙う検察庁法改定案についてジャーナリストの堀潤氏と語りました。
堀氏は「日本共産党田村智子議員の質問がまるで今の状況を予言しているかのようだと話題になっています」と述べ、田村氏が2019年の国会質問で、国立感染症研究所の人員・予算の削減を指摘し、「これで十分な対応ができるのか」とただしていることを紹介し、質問の理由を問いました。
田村氏は「新型インフルエンザを経験し、韓国でSARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)問題が起こりました。そんなこと(予算と人員の削減)をしたら、国民の命と暮らしが守れるのかという問題意識でした」と述べました。
田村氏は、公務員と予算を削減し続ける政府を批判し、「実態がこうだと私が言っても、決めた方針があるから変えられないという姿勢は、コロナ感染を経験するなかで通用しない」と強調しました。
堀氏は、検察庁法改定案の今国会成立を政府が断念したことについて質問。田村氏は「世論の勝利だ。ツイッターのデモの力を含め、世論が政治を大きく動かしていると実感する」と応じました。
その上で、黒川弘務東京高検検事長の辞職について「こんな幕引きはありえない。真相究明が必要だ」と強調。違法な黒川氏の定年延長を閣議決定でやり、同法案は黒川氏の人事を後付けする意味があったと指摘し、「『余人をもって代えがたい』と定年延長したのなら、どうしてあっさり辞表を受け取るのか」と述べました。
堀氏は「成立見送りは当然だが、なぜそうなったか(政府は)きちんと説明してほしい」と語りました。
2020年5月24日(日)しんぶん赤旗より