日本共産党の田村智子政策委員長は22日のNHK「日曜討論」で各党政策責任者と討論し、新型コロナウイルス感染症の対策として、倒産・解雇を起こさないための緊急支援を主張するとともに、政府が消費税5%減税へのメッセージを発するよう求めました。(詳報)
田村氏は、19日の政府専門家会議が学校再開について地域ごとの対応を容認したことなどについて、自治体が判断するにあたって専門家と相談する体制が急がれていること、地域ごとの感染状況をつかむためにもPCR検査の遅れを解決することが求められていると強調しました。
また、イタリアのような医療崩壊を起こさないためにも、人も予算も抜本的に増やすよう主張。ヨーロッパでは緊縮財政で病院を削減してきたことが急激な感染を広げた教訓からも、「公的病院の再編統合は白紙撤回すべきだ」と語りました。
経済や国民生活への対策について田村氏は、倒産と解雇をさせないためのつなぎ融資や失われた所得の補填(ほてん)などリーマン・ショック時並みの緊急対策を求めました。同時に「今の経済の落ち込みは消費税10%増税で大きく落ち込んだ上に新型コロナ問題がかぶさったものだ」と指摘し、「一定の準備期間をとってでも消費税を5%に減税するというメッセージを政府が発信することが必要だ」と強調しました。
自民党の岸田文雄政調会長は「消費税の議論を拒否するつもりはない。政治的メッセージとしては大きなものがある」と述べましたが、税率引き下げに消極的な姿勢を見せました。
今後の国会論戦について田村氏は、新型コロナ問題への緊急対策の徹底審議とともに、「こういう危機のときに政府の信用・信頼はどうなのか」と述べ、森友学園問題で公文書改ざんを強制され自殺に追い込まれた近畿財務局職員の手記に言及。公文書改ざんが安倍首相の発言とつじつまを合わせるために起こったことを指摘し、検察官定年延長問題と合わせ「徹底追及をやっていく」と語りました。
2020年3月23日(月)しんぶん赤旗より