日本共産党の田村智子議員は10日の参院内閣委員会で、感染症対策などを担う厚生労働省の非正規率が高いことを指摘し、任期付きの期間業務職員の常勤化の検討などを提案しました。
田村氏は、国立感染症研究所の基幹的業務まで任期付きの期間業務職員で担われていると指摘。期間業務職員は1年契約で、最大3年で機械的に公募にかけられることをあげ、新型コロナ感染症対策への緊急措置として「せめて3年ごとに公募にかけるのは、やめるべきだ」とただしました。
武田良太担当相は「いろいろな国民が公務員になるチャンスを提供していかなければならない」と消極的な姿勢を示しました。
田村氏は、厚労省には正規職員約3万人に対し期間業務職員が約2万人もいることなどをあげ、「期間業務職員で経験を重ね、知識も集積してきた方は通常の採用試験によらずに常勤化するよう検討すべきだ」と要求。一般職国家公務員は、女性比率が約2割にとどまる一方で、期間業務職員は女性比率が77%と多数を占めることをあげ、「経験を積み能力も認められている期間業務職員を定員の中に入れる取り組みは、ジェンダーギャップを解決していく方策にもなりえる」と主張しました。
2020年3月20日(金)しんぶん赤旗より
【2020年3月10日 参議院内閣委員会議事録】
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
全国一斉休校の要請やイベント自粛、入国規制などにより、仕事がなくなる、休業になるなどの影響が広がっていて、私は、非正規で働いている皆さんへの打撃がとりわけ大きいというふうに危惧をしております。公務の職場でも、この年度末というのは、民間もですね、非正規の方って、雇用期間の切替え時期ということも相当に重なっているんじゃないかと思いまして、場合によっては前倒しで雇用が切れる、任用が切れるという事態が起きかねないと思っているんです。
まず、大臣、お聞きしたいんですけど、国の機関、この期間業務職員が前倒しで任用切りがあるなんてことはないと思いますし、あってはならないというように思うんですけれども、確認したいと思います。
○国務大臣(武田良太君) 御指摘のような事例については承知をいたしておりません。
先生御指摘の期間業務職員については、人事院規則において、原則として一会計年度内で任期を定めるものとされているところであり、その任期内において、国家公務員法に定める免職の事由に該当しない限り、本人の意に反して免職をされることはないものと承知しております。
○田村智子君 自治体の中では、しかし混乱は広がっているんですね。
実は、私の元にも、児童館で土日働いているという方から、感染症防止のために児童館が閉鎖になってしまったと。この閉鎖というのもどうなのかなと、使い方考えて、やりようがあるんじゃないかなというふうに思うんですけど、それでもう収入が絶たれてしまうので、生活保護が受けられますかとか、生活困窮者支援法の対象になりますかとか、こんなメールが届くような事態なんですね。
報道を見てみますと、公民館とか図書館とかも、ちょっと行き過ぎじゃないかという自粛も広がっていまして、こういう会計年度職員とか、あるいは民間委託を自治体がしているところでの、本来は三月まで働けるはずだったのが切られちゃうとか、こういう事態が自治体絡みで起きていると思うんです。
ちょっと今日は総務省をお呼びしていないので、官房長官、新型コロナの問題で対応されていますので、やはり自治体に対しても、本来、年度内に組まれている予算のはずだと思うんです。だから、これを切ってしまって収入がなくなるような事態は自治体もつくらないようにということを、是非記者会見などでもアピールしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 個別の事案については承知しておりませんけれども、今般の新型コロナウイルス感染症対策に際し、地方公共団体においては、施設の一時閉鎖ということが考えられる一方で、組織全体として対策の推進に必要な業務体制の確保を図ることも求められております。
このため、総務省においては、一時閉鎖された施策等に係る職員について、業務内容や勤務場所の変更といった柔軟な対応によって引き続き業務に従事させ、業務体制の強化とともに非常勤職員を含む職員全体の働く場の確保を図ることを全国の地方公共団体に要請した、このことは承知しています。このことも徹底をしたい、こういうふうに思います。
○田村智子君 ありがとうございます。
この新型コロナウイルスの感染予防としては、時差出勤、テレワーク、これも積極的に取り入れるようにと政府は民間事業者にアピールをして要請をしているところなんですけど、省庁でももちろん時差出勤の対応をしているというふうに思います。私も地下鉄を利用しておりますけれども、かなり朝すいていますので、時差出勤等々やられているんだろうなと思うんですが、実は期間業務職員には時差出勤が認められていないので困っているんだという話が厚労省の中から聞こえてまいりました。私も全省庁に聞き取ったわけではないんですけれども、これはもちろん期間業務職員も常勤職員も時差出勤の対象として業務の調整などしていくことは当然だと思います。これも大臣、お願いします。
○国務大臣(武田良太君) 期間業務職員を含む非常勤職員の勤務時間については人事院規則に基づき各省各庁の長が定めることとされており、この度の新型コロナウイルス感染症対応としての混雑時間帯の出勤回避の観点から、時差出勤の対象とすることも可能であると承知をいたしております。他方、常勤職員、非常勤職員にかかわらず、例えば窓口業務や交代制勤務など、それぞれの職場の業務内容等によっては時差出勤を行うことが困難な場合も考えられるところであります。
各府省における非常勤職員の時差出勤の状況については全てを承知しているわけではありませんが、混雑回避と業務上の必要性を併せて考慮した上で、各府省の判断の下、適切な勤務時間の設定がなされておることと承知しております。
○田村智子君 これ、だけど、現れ方で期間業務職員だけ時差出勤駄目ですよなんてことになれば、ちょっと違うと思うんですよ、そこは。それは、業務のやりくりをいろいろやりながら、じゃ、日ごとに変えるってことも含めて、そういうことも含めてできると思いますので、これはよく目配りをしていただきたいと思います。これが処遇の差になっちゃいけないという問題提起ですので、お願いします。
昨日、予算委員会で、私、国立感染症研究所の期間業務職員が研究所の基幹的業務、こちらのキカンというのは幹の方ですね、期間業務職員の方はいわゆる一年という期間の方なんですけど、その期間業務職員が幹の方の基幹的業務を担っているんだという問題を提起をいたしました。
昨日も指摘しましたけれども、十年ほど前は、室長とは別に月報担当の常勤の主任研究官が一人、期間業務職員も五人という、こういう体制で感染症の発生状況ですね、これ週報でまとめる、月報でまとめる、こういう仕事を国立感染研やってきたのが、今その週報のニュースレターというのを出しているのは、たった一人の期間業務職員が、本当に病気のときも自宅で仕事するというような事態でまさに幹となる仕事を担ってきているんですね。
それで、新型コロナ対策という言わば非常時に、こういう非正規という任用で公務を担っている方々の処遇をどうするのかということが問われていると思うんです。
この観点から、期間業務職員の問題についてお聞きをいたします。
まず人事院に確認いたしますけれども、期間業務職員、ほとんどの場合、三年たつと機械的に公募に掛けられる、自分の仕事を公募に掛けられています。その根拠となっているのが、人事院事務総局人材局長の期間業務職員の適切な採用についてという通知です。この中で、公募によらない採用は、同一の者について連続二回を限度とするよう努めるものとすると、つまりは努力規定という通知だというふうに思うんですけど、確認いたします。
○政府参考人(柴崎澄哉君) お答え申し上げます。
期間業務職員の採用は、国家公務員法が定める平等取扱いの原則などの基本原則の下、公募によることを原則としつつ、能力の実証を面接及び勤務実績に基づき行うことができる場合には、例外的に公募によらず再採用を行っても直ちに基本原則に反するものではないというふうに考えているところでございます。
しかしながら、そのような再採用を何度も繰り返すことは、国民に対する官職を公開する機会を狭めることとなることから、公平公正な任用を確保するため、人事院の通知におきまして、ただいま委員から御紹介いただいたように、公募によらない採用は同一の者について連続二回を限度とするよう努めるものとすることとしているところでございます。
このように公募によらない再採用につきましては国家公務員法上の平等取扱い原則などとの関係がございまして、各任命権者において制度趣旨にのっとった適切な運用がなされるものと考えております。
○田村智子君 今の各任命権者による判断というのが、今この新型コロナ対策の下でとても重要になっていると思うんです。
人事院は、任命権者が公募の必要がないと合理的な理由をもって判断すれば公募によらずに採用、つまりは契約更新ができると、今も御答弁にあったとおりなんですね。先ほど挙げたように、感染研の職員の事例などは、知識や経験が業務に必要とされていて、三年ごとの公募に掛ける合理性も実はないんですよ。結局は、経験を評価されて同じ人が採用され続けているわけです。そういう業務に従事する期間業務職員というのは、何も国立感染研だけではなくて、いろんな省庁の中にたくさんいらっしゃると思います。
今回の新型コロナの感染症対策では、最前線となっている厚労省の厚生科学課、健康局、検疫所などにも多くの期間業務職員がいて、電話対応や様々な手配もしているわけです。こういうときに公募を掛ければ、私はむしろ混乱を呼び起こすと思うんですよ。
こういうときは、人事院、まさか、いや三年ですからと、いや公募ですよと、こんなふうには言わないと思いますが、確認いたします。
○政府参考人(柴崎澄哉君) 期間業務職員を含む非常勤職員の採用につきましては、人事院規則の八―一二におきまして、任命権者はできる限り広く募集を行うものというふうにしているところでございます。他方で、ただし書にございますけれども、官職に必要とされる知識、経験、技能等の内容、官署の所在地が離島その他のへき地である等の勤務環境、任期、採用の緊急性等の事情から公募により難い場合などにありましては、任命権者の判断によりこの限りではないと、すなわち公募によらずともよいというふうに規定しているところでございます。
ただいまお話のございました現下の状況ということでございますけれども、各任命権者におきまして、この制度の趣旨にのっとりつつ、それぞれの勤務内容、勤務環境などを考慮し、適切に運用判断がなされるものと考えております。
○田村智子君 大臣にもお聞きしたいんですね。
各省庁には、本来なら常勤職員がやるべき基幹的な業務を現に非正規の期間業務職員が担っているというケースは多々あります。しかも、そういう皆さんというのは確かに一年契約なんですよ。官でいうと、本当に三年で機械的な公募というのが本当に多くの省庁でやられてきて、そのたびに精神的にも不安定な状況になるわけですよ。しかも、その処遇はと見れば、これ日給月給ですから、休日が増えれば月収が減ってしまう、子供の事情による看護休暇は無給であると。こういう条件の下でも責任を持って仕事をしておられる方が多数おられます。
私は、本来はもう定員削減そのものをやめて、こういう期間業務職員を定員の中に入れていくということが一番求められているというふうに考えているし、そういう方向転換というのは今後も求めていきますけれども、しかし、それがなされるまで、要は政府の方針が変わるまで、それじゃ三年で公募かと。これは、仕方がないなんというのはとても言えないというふうに思うわけですよ。
今強調しましたとおり、今まさに緊急事態でもあるんですよ、非常事態でもあるんですよ、特に省庁は、対応が。多くの省庁は、通常業務でも多忙なまさに年度の切替えのときに新型コロナへの対応が求められていて、こういうときに三年だからと公募を掛けていくようなことは私は合理性に欠けているというふうに思うんですね。これ、大臣の認識もお聞きしたいと思います。
○国務大臣(武田良太君) 非常勤職員の方でも大変頑張っていただいている方が多数おられるというのは、これ、我々もそれは本当にそう思っておりますが、少しでも多くの国民の皆さん方が、何ですか、官職を公開する機会を広めるというか、これをずっと永遠にやっていくことによって国民に対する官職を公開する機会を狭めることになってくるということも、我々はこれ見捨ててはいけない問題ではないかなと思っておるんです。
やはり、三年でもうさようならというのは余りにもひど過ぎるんではないかということもありますけれども、元来一年という約束を二年、三年と、こういうふうにその方の実力を認められて頑張っていただける。その上で、やはり我々は、最初に申しましたように、いろんな国民の方々に公務員になるチャンスというものを提供していかなくてはならないわけでありまして、そのためにはこのルールが必要だと思うんですけれども、これはあくまでも人事院の任用ルールの問題でありますから、御理解をいただきたいと思っております。
○田村智子君 その人事院が今、任命権者の判断でということも強調していただきましたので、特に今の非常事態のときにどうするかということは本当に各省庁の判断を尊重していただきたいと思うんですが。
ちょっと、官房長官、通告はしていないんですけど、ここ、とても大切なところなのでね。
今回のコロナ対策では、本当に皆さん、全省挙げて対応されていると私も思いますよ。いろいろちょっと政策的にぶつかるところはあります。特措法が必要かというところでは私も意見があります。だけれども、最前線で本当に担っている方々には、私、本当に敬意を持っています。厚労省を見てみますと、実はもうあちこちの部署から人手が駆り出されて感染症対策や問合せに対応していて、その残りの人たちで通常業務を支えているような状況にあって、しかも、厚労省を見てみますと、地方を合わせたときに、全体で働いている方の約半分が期間業務職員なんですよ、地方まで含めると。ここで一定数の方公募掛けるなんてことをやっていったらちょっと本当に混乱が起きてしまうし、公募掛けるというのはどういうことかというと、試験や面接に手を取られるということなんですよ、それは。率直に言うと、そんなことやっている場合かと。そんなことやっていたら、私は逆に国民からの批判を受けるような事態だというふうにも思うわけですね。
これは、やっぱりそれぞれの省庁が最もよくこの新型コロナという事態の下でも仕事ができるような判断がなされるべきで、それを是非みんなで支えていくんだということは官房長官からも一言いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) このコロナウイルスが発生をしてから、厚労省始め霞が関の皆さんが大変な御努力をされている、こうしたことについては私どもも頭の下がる思いだというふうに思っております。
そういう中で、今御指摘をいただきましたそうしたことについて、武田大臣が話をされました、また人事院からも話がありました。その中でどのようなことができるかということなんだろうというふうに思います。
いずれにしろ、現状というものは私どもしっかり認識しているつもりであります。
○田村智子君 是非お願いしたいと思います。
やっぱり経験持っている方の力が今一番求められているときなんですよ。こういう非常事態でなくても、各省庁からは、この三年公募みたいなことは本当に何か解決できる方法はないのかという、公募によらないで任用できるような方法はないのかという相談も寄せられていると聞いていますので、これ今後も質問していきたいと思います、この三年公募の問題は。
それで、本来、やっぱりこういう基幹的な業務は常勤職員が行うべきだと思います。そのためには、経験を重ねて知識も集積してきた方は、これ通常の採用試験によらずに常勤化していく、こういうことも検討をもうしていただきたいというふうに思うんですね。
政府は、一億総活躍プランで、非正規雇用から正規雇用への転換を図るよう民間事業者に働きかけをしています。二〇一七年三月九日のこの内閣委員会で私質問いたしまして、当時の一億総活躍担当大臣、加藤大臣は、公務職場はどうするのかというふうにお聞きしましたら、国において働いておられる非正規の方々を排除するものではございませんというふうに答弁しているんですよ、非正規から正規へという。
排除はしていない、だけど策がないんですよ。このままでいいのかということが問われていると思いますが、武田大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(武田良太君) 御指摘のように、排除はしていないというふうに考えております。
要するに、非常勤職員を常勤職員に転換するということは常勤職員として採用するということでありまして、国家公務員の場合、先ほど先生の話にもありましたけれども、国家公務員法に基づいて常勤職員として採用するということは、採用試験などによってその能力の実証というものを行う必要があることを御理解いただきたいということなんです。
ただ、公開平等の採用試験など、常勤職員としての能力の実証を行うための手続に応募する機会というものは広く与えられているために、こうした手続を経て常勤職員として採用されることはあり得るものと考えております。チャンスはあるということです。
○田村智子君 受験勉強とかする時間があるのかという問題なんですよね。それで、私、そういうのじゃない方法をということをちょっと提起しているんですよ。だって、学生さんたちが一生懸命専門学校にも通って受験勉強をして受ける採用と、そういう採用試験に期間業務職員の人が毎日毎日働きながら一緒に臨むことが同じチャンスなのかなというのは本当に思うわけですよ。
私、やっぱり方針転換ということを迫りたいんです。そのチャンスでもあると思うんですよ。
一つは、今日お配りしました資料の一枚目なんですけれども、これ、国家公務員の年齢構成なんですね。昨年八月、人事院勧告に付けられていた資料で、組織区分別、年齢階層別人員構成比というグラフ、これ、国家公務員について年齢層ごとの構成比率を二〇一九年と二〇〇九年との比較で示しているんです。これを見ますと、三十代から四十代前半、これがこの十年間で層が薄くなっていることがよく分かります。特に一番下のグラフ、地方機関では、三十代の占める割合はこの十年で半減しているわけなんですよ。
今後、五十代、六十代の方たちがどんどん退職していったときに、経験豊富な層が薄くなれば、私はこれ行政全体の能力や行政サービスの低下にもつながっていくというふうにも思います。大臣の見解をお聞きしたいんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(武田良太君) 社会人採用等を進めていくことも一つの手段ではないかなと考えております。
○田村智子君 期間業務職員も社会人なんですよね。
それで、この層が薄いところというのは、結局定員削減とか新規採用の抑制がこれ行われていた時期で、だけど仕事は減っていないんです。だから、非常勤、つまり期間業務職員、これ増えていってしまった。で、十年、二十年とその非正規のままで公務職場で働いているという人も、これ少なくなくいるわけですよ。ベテランなんですよ。そのベテランをいかに定員の中に入れていくかと、これは、公務の質を落とさないということからも、新たに考えていくことが求められているんじゃないかというふうに思うんですけれども、大臣、個人的見解でもいいです、どうですか、検討しませんか。
○国務大臣(武田良太君) その能力を存分に発揮していただきたいというのは、我々もそうした気持ちは持っておりますし、また、そうした方々がモチベーションを高めていただいて働く環境に持っていくということも重要だと思っております。しかし、これは一応ルールはルールとしてあるルールであって、先ほど申しましたように、その能力の実証を行う必要があるとされた採用試験などをみんなはこれ経てきているわけでありまして、そうした方々も、そうした気概があるんであれば採用試験を受けていただいて、そしてしっかりとして結果を出していただいて正規職員になっていただきたいと、こういうふうに考えております。
○田村智子君 民間事業者に対しては考え方を変えて、五年を超えた契約、五年を一日でも超えれば無期転換。それが公務が取り残されていて、このままだったら公務職場が不安定な働き方のまさに象徴的な職場になりますよ。
もう一つ考えるべき点は、男女平等、ジェンダー平等なんですよ。
二枚目の資料を見てください。これ、これも一般職国家公務員の統計表なんですけれども、二〇一九年、令和元年七月一日現在で、一般職、つまり定員ですね、定員の職員。これ、男性は二十一万三千六百三十九人、女性五万三千七百八十六人、約二割。一方、期間業務職員、男性は七千六百二十一人、女性は二万五千三百八十二人、実に八割近い。これ、女性は非正規だという、まさにジェンダーですよ。社会的な女性差別を象徴するようなデータなんですね。
日本のジェンダーギャップ指数百二十一位、OECD諸国と比較するのも恥ずかしいほどの低さです。これは、女性に能力がないわけじゃありません。PISAという国際的な学習到達度の調査をしている機関ありますね。ここが日本を調査したら、学習到達度では男性よりも女性の方が優位であると、こういう調査報告書まで出てきているんですよ。じゃ、何で百二十一位なのか。学校出た後なんですよ、職場なんですよ。もちろん、女性が働き続けることが困難なほどの長時間労働とか異動が多いとか、こういう根本的な問題の解決は求められていると思います。だけど、この期間業務職員、さっき言ったようにベテランがいるわけですよ。ここに道開いていくということは、この国家公務の職場でジェンダー平等に日本は頑張っているよと、逆に言うと、それやらなかったら、まさに女性差別の象徴だよということになっちゃうんですよ。新しい視点で考えていただきたい。後ろのペーパー要りません、大臣、個人的見解でいいです。
○国務大臣(武田良太君) 男性より女性の方が圧倒的に優秀だという、こういう発言でありましたけれども、過去の日本に比べれば、皆さんの努力で全然最近は変わってきたと思うんです。女性の力というものを認められてきたし、そうしたチャンスというものも広げてこられたと思います。更に広がるように我々は努力していきたいと、このように考えています。
○田村智子君 SDGsのバッジ着けている議員の方増えていますけど、SDGsの目標の一つはジェンダー平等ですからね。国家公務でどうするかと、真面目に検討していただきたい。