国会会議録

国会会議録
桜見る会を安倍後援会行事に 参加範囲は「功労・功績者」のはずが 税金私物化 大量ご招待

田村氏追及に首相答弁不能

(写真)質問する田村智子議員=8日、参院予算委

 「安倍内閣のモラルハザード(倫理の崩壊)は安倍首相が起こしている」―。日本共産党の田村智子議員は8日の参院予算委員会で、安倍晋三首相主催の「桜を見る会」に安倍首相や閣僚らが地元後援会員を多数招待していた問題を追及しました。安倍首相は質問に答えられず、審議はたびたびストップ。安倍首相が先頭にたって公的行事・税金を私物化している疑惑が深まりました。(論戦ハイライト)

 「桜を見る会」の参加者数・支出額は安倍政権になってから年々増え続け、2019年の支出額は予算額の3倍にもなっています。田村氏は、各界で「功労・功績のある方」を各府省が推薦するとしながら、自民党議員・閣僚の後援会・支持者が多数招待されていることを明らかにしました。

 安倍首相の地元・山口県の友田有県議のブログ記事では、“後援会女性部の7人と同行”“ホテルから貸し切りバスで会場に移動”などの内容が記されています。

 田村氏は「安倍首相の地元後援会のみなさんを多数招待している」「友田県議、後援会女性部はどういう功労が認められたのか」とただしました。

 安倍首相は答弁に立てず、内閣府官房長が「具体的な招待者の推薦にかかる書類は、保存期間1年未満の文書として廃棄している」と答弁しました。田村氏は「検証ができない状態ではないか」と厳しく批判しました。

 田村氏は「安倍事務所に参加を申し込んだら、内閣府から招待状がきた」という下関の後援会員の「赤旗」への証言を紹介。「下関の後援会員の名前と住所をどの府省がおさえられたのか。安倍事務所がとりまとめたとしか考えられない」とただしました。

 さらに田村氏は、友田県議や吉田真次下関市議のブログに、「桜を見る会」とあわせて安倍首相夫妻を囲んだ前夜祭の盛大なパーティーの様子が紹介されていると指摘。「桜を見る会が『安倍首相後援会・桜を見る会前夜祭』とセットになっているんじゃないか」「まさに後援会活動そのものだ」と追及しました。

 安倍首相は「お答えを差し控える」と答弁を拒否し、議場は騒然。田村氏は「桜を見る会は参加費無料でアルコールなどをふるまう。政治家が自分のお金でやれば明らかな公職選挙法違反だ。こういうことを公的行事と税金を利用して行っていることは重大問題だ」と強く訴えました。

2019年11月9日(土)しんぶん赤旗より

 

【2019年11月8日 参議院予算委員会議事録】

○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 安倍内閣のモラルハザードが問われていますが、私は総理自身の問題を質問いたします。(資料提示)
 毎年四月、総理大臣主催の桜を見る会が新宿御苑で行われていますが、安倍総理の下で参加者数、支出額が年々増えています。これ、二〇一三年以前は資料がないということですので、二〇一四年見ると、参加者一万三千七百人、支出額三千五万円、予算の一・七倍です。ここから伸び続けて、今年は参加者一万八千二百人、支出額五千五百二十万円、予算の三倍を超えました。驚くのは来年度の要求額ですね。さきの国会で予算と懸け離れていると批判されたからなのか、今年度の支出額を超えて、五千七百三十万円を要求しているわけなんです。
 総理、なぜこんなに参加者と支出額を増やしてきたんですか。

○政府参考人(大塚幸寛君) お答えをいたします。
 まず要求額でございますが、この桜を見る会の概算要求に当たりましては、例えばテロ対策の強化や混雑緩和のための措置などの近年に講じた改善点を反映させるなどいたしまして、実態に合わせた積算をさせていただきました。その結果として、今、ただいま御紹介がございました来年度要求は、五千七百二十八万八千円を要求をさせていただいているところでございます。
 それから、招待者等が増えている理由でございますが、こちらにつきましては、桜を見る会には、例えば外交団、国会議員、都道府県知事、議長を始め、各界において功績、功労のあった方々をこれは各省庁からの意見等を踏まえ幅広く招待をしております。そして、その上で内閣官房及び内閣府において最終的に取りまとめるところでございますが、そうした結果といたしまして、こうした招待者、参加者が増えているということでございます。

○田村智子君 総理主催ですから総理に答えていただきたいんですね。
 次の資料で、じゃ、今テロ対策等と言いましたけど、支出内訳見てくださいよ。一番経費が掛かっているのは飲食物提供ですね。
 これ、案内状も実は二・五倍に増えているんですよ。これ、案内状というのは、封筒の裏面は総理のお名前です。表面に招待者の名前を記して、必ず一人一人に送付をいたします。これ、招待者が本当に増えたということが分かるわけですよ。招待者増えれば参加者も増える、混雑緩和のために会場設営費もどんどん増えると、こういうことですね。
 もう一つ見たいんです。桜を見る会の開催要領。これ、毎年閣議に配付がされているということなんですけれども、この中の招待範囲、今いろいろ言いましたね。確かに、皇族とか各国大使、また議会関係や地方議会関係、行政関係、この辺りは年々増えるってあり得ないんですよ。内閣府に聞きましたら、推定だが二千人くらいでほぼ固定的だというんですね。
 そうすると、一番下、その他各界の代表者等、これが増えたということだと思うんですが、じゃ、これ内閣府でいいですよ。その等を含めて、これはどういう方々で、一体どうやって招待する人を決めるんですか。

○政府参考人(大塚幸寛君) お答えをいたします。
 今のその開催要領にありますその他各界の代表者等の等でございますが、これ、まさしくその各界において功績、功労のあった方を幅広く招待できるよう等を付けているというものでございまして、何か特定の分野ですとかカテゴリーを想定しているものではございません。まさしくこういったようなことも含めまして各省庁から幅広く御推薦をいただき、最終的に私ども内閣府、内閣官房において取りまとめているところでございます。

○田村智子君 各省庁から推薦をいただいて、功労、功績が認められる方ということなんですね、等を含めて。
 開催要領には、計約一万人なんですよ、招待範囲。当然各府省はこれを念頭に入れて功労、功績のある方を推薦しているはずで、事実、安倍総理より前は大体一万人前後なんですよ。なぜ一・八万人にもなるのかということです。
 桜を見る会に参加した皆さんはインターネットでその模様をたくさん発信していただいているので、見てみました。
 稲田朋美、日々の活動報告、平成二十六年四月十二日、桜を見る会。地元福井の後援会の、地元福井の後援会の皆様も多数お越しくださり、大変思い出深い会になりました。これ、当時、規制改革担当大臣。
 世耕弘成後援会ニュース、二〇一六年新年号。桜を見る会にて、地元女性支援グループの皆さんとと、これ写真が載っています。当時、官房副長官。
 二〇一六年に初入閣された松本純衆院議員の国会奮戦記、なかなか興味深いものがありました。二〇一三年四月二十日、内閣総理大臣主催桜を見る会。役職ごとに案内状が割り当てられます。今回は限られた少数の案内しか入手できず、残念ながら後援会の皆様に御案内することができず、やむなく我が陣営は不参加。その後、二〇一五年四月十八日。選挙のウグイス嬢の皆様を始め後援会の皆様と参加いたしました。
 もう一人御紹介します。「はぎうだ光一の永田町見聞録」、二〇一四年四月十八日。総理主催の桜を見る会が催され、今年は平素御面倒を掛けている常任幹事会の皆様をお招きしました、夫婦でね。
 萩生田大臣、当時は自民党総裁特別補佐ですけれども、常任幹事会の皆様というのはどういう方で、どの府省が推薦してくださったんでしょうね。

○国務大臣(萩生田光一君) 桜を見る会については、各界において功績、功労のある方々を各省庁からの意見等を踏まえ幅広く招待しているものと承知しており、最終的な取りまとめは内閣官房及び内閣府において行われていると承知しております。実際に参加された方は手続にのっとり招待された方であると承知をしております。(発言する者あり)

○委員長(金子原二郎君) 速記止めて。
   〔速記中止〕

○委員長(金子原二郎君) じゃ、速記を起こしてください。

○国務大臣(萩生田光一君) 自分の知り合いの方をのべつ幕なし呼べるという仕組みになっておりません。
 その方たちが例えば各種業界団体の東京都単位の役員になっている、そういうような方について……(発言する者あり)それは何年のでしょうか。常任幹事の中にそういう各種団体の長の方がいらっしゃって、その方たちがお招きをされたと承知をしております。まあ私が主催者じゃないのに何かお招きしたというのはちょっと僣越な言い回しだなと思います。

○田村智子君 その常任幹事会って何ですか。常任幹事会って何の団体の常任幹事なんですか。

○国務大臣(萩生田光一君) 二〇一四年の常任幹事会というのは、後援会の中の常任幹事の方ということだと思います。

○田村智子君 そうなんですよ、後援会なんですよ。
 総理、つまり、自民党の閣僚や議員の皆さんは、後援会、支援者の招待枠、これ自民党の中で割り振っているということじゃないんですか。これ、総理でなきゃ答えられない。総理、お答えください。総理でなきゃ答えられない、総理でなきゃ答えられないですよ。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、今説明しますから。
 桜を見る会については、各界において功績、功労のあった方々を各省庁からの意見等を踏まえ幅広く招待をしております。招待者については、内閣官房及び内閣府において最終的に取りまとめをしているものと承知をしております。私は、主催者としての挨拶や招待者の接遇は行うのでありますが、招待者の取りまとめ等には関与していないわけであります。
 その上で、個々の招待者については、招待されたかどうかを含めて個人に関する情報であるため従来から回答を差し控えさせているものと承知をしておりますが、詳細についてはですね、詳細については政府参考人に答弁させます。

○田村智子君 それじゃ、ちょっともう安倍総理のことでお聞きしますよ。
 友田有、下関市選出の山口県議会議員のブログ、二〇一四年五月一日号。四月十二日、安倍首相が主催する桜を見る会に行ってまいりました。今回は私の後援会女性部の七名の会員の方と同行しました。早朝七時三十分にホテルを出発し貸切りバスで新宿御苑に向かい、到着するとすぐに安倍首相夫妻との写真撮影会。安倍首相には長く政権を続けてもらい、今後もずっと桜を見る会に下関の皆さんを招いていただきたいとあるんですね。ホテルから貸切りバスで移動すると。
 総理、総理御自身も地元後援会の皆さんを多数招待されているんじゃないんですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今申し上げましたように、桜を見る会については、これは昭和二十七年以来、内閣総理大臣が各界において功績、功労のあった方々をお招きをし、日頃の労苦、慰労をするためなどのため開催しているものと承知をしておりますが、これは萩生田大臣からも答弁させていただいたとおり、様々な、例えば地元において自治会等々で、あるいはPTA等で役員をされている方々もおられるわけでございますから、当然そういう方々とこれは後援会に入っている方々がこれは重複することも当然あるわけでございまして、そういう中で招待されているものと承知をしております。

○田村智子君 これ、じゃ、ちゃんと調べてくださいよ。例えば、友田県議、後援会の女性部、どういう功労、功績が認められたのかと。で、どの府省が、府省というのは内閣府等、その他いろいろな省ということですよね。どの府省の推薦で招待されたのか。これ、ちゃんと調べてくださいよ、総理。
○政府参考人(大塚幸寛君) 具体的なその招待者の推薦、例えば推薦名簿ですとか推薦に係る書類は、これは毎回のその桜の会の終了をもって使用目的を終えるということもございますし、それから個人情報を含んだ膨大な量の文書を適切に管理する等必要が生じることもございまして、これは従前から、その一連の書類につきましては、保存期間一年未満の文書として終了後遅滞なく廃棄する取扱いとしているところでございます。

○田村智子君 いや、本当に検証ができない状態なんですよね。私も、友田県議とか下関の後援会の人が何で招待されるんだろうかと。だって、内閣府が発送しているので。
 我が党のしんぶん赤旗、現地取材をしました。下関市の後援会員の男性は、今年の桜を見る会についてこうお話ししているんです。二月頃、下関市の安倍事務所から、桜を見る会に行きませんかと案内が来た、名前や住所などの必要事項を紙に書いて安倍事務所に送り返すと、内閣府から桜を見る会の招待状が届いた、安倍政権になってから毎年参加している、下関からは毎年数百人が上京すると。
 案内状というのは、発送は内閣府が一括して行い、必ず招待者一人一人に宛てて送付をする。これ以外の発送ルートはありません。総理、安倍事務所が取りまとめをしなければ、下関市の後援会員の名前や住所がどうして分かるんでしょうか。これ、もし内閣府が独自に知っていたということになると、これ更に大問題だと思うんですけれども、総理、いかがですか。

○政府参考人(大塚幸寛君) お尋ねの招待状につきましては、まさしくその各府省等を通じて元々御推薦をいただいておりますし、その各府省等を通じて発送いただくなど、できるだけ最も効率的と考えられる方法で招待者のお手元に届くように毎回しているところでございます。

○田村智子君 そんなことを聞いているんじゃないんですよ。
 その下関市の後援会の人たちの名前を、それじゃ、内閣府もうお答えいただくというんだったら、それどうやって確認したんですか。どうして分かったんですか。各府省の取りまとめなんでしょう。どの府省が下関の安倍さん関係の後援会の人の名前と住所を押さえることができるということなんですか。

○政府参考人(大塚幸寛君) その具体的な各推薦者の最終的な取りまとめの検討に、過程に係る情報につきましては、これを明らかにすることは内閣官房、内閣府におけます円滑な取りまとめに支障を及ぼすおそれがあると考えてございまして、ただいまのお尋ねにつきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと考えております。

○田村智子君 これ、私たちは、総理、お答えくださいよ、安倍事務所に申し込んだら内閣府から招待状が来たという証言をこれ複数の方から得ているんですよ、得ているんですよ。それ以外に発送するすべはないんですよ。
 そうじゃないというんだったら、これ、ちゃんと安倍事務所に確認してくださいよ、地元事務所に、総理。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、先ほど赤旗の取材に私の後援者が答えたということは、私も寡聞にして存じ上げないんですが。
 そこで、今、もう既に申し上げておりますように、個別の方については、招待されたかを含め個人に関する情報であるため回答を差し控えさせているというのが従来からの政府の立場でございます。

○田村智子君 これ、開催要領の逸脱が疑われているんですよ。各界を代表する功労、功績のあった方を府省が取りまとめて招待するんですよ。これ以外ないんですよ。
 じゃ、萩生田さんの後援会の常任幹事、萩生田さん、これ、何の功労、功績があったと思われます。

○政府参考人(大塚幸寛君) 先ほど総理からも御説明いたしましたが、個々の方について、その功績、功労は何か、その以前に、招待されたかどうかということは、これは個人に関する情報でございまして、お答えを従来から差し控えさせていただいているところでございます。(発言する者あり)

○田村智子君 これ、今、後ろからもありました、税金を使った公的行事なんですよ。誰でも参加できるわけじゃないんですよ。だから、招待範囲も人数も開催要領を閣議に配って、それで府省からの推薦で功労、功績が認められる方を招待するんですよ。
 そうしたら、当然、それぞれの方にどのような功労、功績があるのか、これ説明できなきゃおかしいですよ。それが桜を見る会なんじゃないんですか、総理。これ、総理、お答えくださいよ。そういうものでしょう、公的行事で。あなたはもういい。もういい。もういい。手挙げないで。はい、総理。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど来答弁をさせていただいておりますように、桜を見る会については、昭和二十七年以来、内閣総理大臣が各界において功績、功労のあった方々をお招きをし、日頃の労苦をですね、日頃の労苦を慰労するため開催をしているものでございます。
 先ほど来申し上げておりますように、個々の方々につきましては、個人情報であるため回答を控えさせていただいているということでございます。(発言する者あり)

○委員長(金子原二郎君) じゃ、速記止めてください。
   〔速記中止〕

○委員長(金子原二郎君) じゃ、速記を起こしてください。

○田村智子君 そうしたら、委員長、これ私の質問に全然お答えいただいていませんので、先ほどの萩生田幹事長の常任幹事会、後援会、常任幹事会、これどの府省からなのか、下関の安倍事務所、これ安倍事務所にどこかの府省が連絡取ったのか、こういうことを是非これお調べいただいて、ちゃんと委員会に御報告いただきたいというふうに思うんですね。お願いします。

○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。

○田村智子君 もうちょっとブログを見てみたいんですよ。
 藤井律子山口県周南市長のブログ。二〇一八年五月四日。これ、当時は山口の県議なんですけど。桜を見る会に行ってきました、片山さつき先生とも久しぶりの再会を果たしました、今日は山口県からたくさんの人が来てくださっているわね、十メートル歩いたら山口県の人に出会うわよと、いつものように元気よくお声を掛けていただきました。
 こういうのはもういっぱいあるんです、インターネットで検索すると。結局、私は、税金を使った公的行事という自覚もなく、安倍総理が地元からの招待者をどんどん増やしたんじゃないかと、さらには地元後援会の恒例行事にしてきたんじゃないかということも指摘したいんです。
 先ほどの友田県議のブログです。桜を見る会の記述は前日の行動から始まります。前日の早朝に飛行機で上京。夜には、ANAのインターコンチネンタルホテルの大広間において、下関市、長門市、そして山口県内外からの招待客約四百人による安倍首相夫婦を囲んだ盛大なパーティー。次の日、早朝七時三十分にホテルを出発し貸切りバスで新宿御苑にと続いていくんですね。
 もう一つ、吉田真次下関市議会議員、今年の桜を見る会についてブログで発信しています。やはり前日、十二日に飛行機で東京へ、夜は桜を見る会の前夜祭、安倍総理夫妻と写真を撮っていただきました。で、前夜祭の宴会会場の写真、続けて翌日の新宿御苑の写真なんですね。
 総理、これ、総理しか答えられないです。桜を見る会は、安倍晋三後援会、桜を見る会前夜祭とセットで、総理が後援会や支援者、山口県の関係者の御苦労を慰労し親睦を深める、そういう行事になっているんじゃないですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 桜を見る会につきましては、既に政府委員から答弁をしているとおりでございまして、個々の個人名等々についてはお答えは差し控えさせていただきたいということでございます。

○田村智子君 前夜祭と一体でしょう。
 じゃ、もう少し示しますよ。首相動静。この三年間、桜を見る会の前日、ホテルニューオータニの宴会場で安倍晋三後援会、桜を見る会前夜祭に出席と、三年間ずっとあるんですよ、総理。それ以前も、ホテルや名称は異なりますが、必ず前日夜は後援会の方々と懇親会、宴会に御夫婦で御出席されているんですよ、総理は。よく御存じでしょう、御自身が。
 今年の前夜祭の参加者は約八百五十人、翌朝、貸切りバス十七台で新宿御苑に移動。これは、防府市ライオンズクラブの会報に寄せられた寄稿、寄せられた文章から分かりました。また、私たちの取材でも、複数の参加者から、貸切りバス十七台だと、自分は何番目に乗るんだということが全部確認できたわけですよ。
 これ、まさに安倍総理の後援会の一大行事になっているんじゃないかと。違いますか。これ、セットでしょう、総理も。総理にとっても、桜を見る会前夜祭と翌日の桜を見る会がセットになって、山口県の皆さんと親しく懇親をする、そういう場になっているんじゃないですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) その懇親会に私が出席をして写真等を撮っているのは事実でございます。もちろん、それは各個人がそれぞれの費用によって上京し、そして、そのホテルとの関係においても、それはホテルに直接払込みをしているというふうに承知をしているところでございます。
 なお、この招待客については、先ほど来から答弁をしているとおりでございます。

○田村智子君 セットなんですよ。
 じゃ、桜を見る会当日の首相動静、これも指摘します。今年は、午前七時四十八分、総理は夫妻で新宿御苑に到着。そして、七時四十九分、昭恵夫人とともに地元の後援会関係者らと写真撮影とあります。
 遡れば、毎年午前八時前に地元後援会関係者らと写真撮影されているんですね。桜を見る会の開門及び受付時間は午前八時三十分です。開門もしていないのに、会場で地元後援会の皆さんと記念撮影を毎年されておられる。これ、まさに後援会活動そのものじゃないですか。

○委員長(金子原二郎君) 安倍内閣総理大臣。(発言する者あり)
 大塚大臣官房長。大塚大臣官房長。(発言する者あり)
 一応、そっちから答えてから、総理からはまた。

○政府参考人(大塚幸寛君) 桜を見る会の開園時間につきましては、開催要領で定めておりますとおり、午前八時半から午前十時三十分の間の随時入園参観ということになっております。これが桜を見る会でございます。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、招待者の、そのそれぞれの受付時間の対応に関するこの情報につきましては、これはセキュリティーに関することであるため回答を差し控えさせていただきたいと、このように思います。

○田村智子君 だから、何で開門前に山口の後援会の皆さんと、あなた写真撮っているんですかということなんですよ。答えてくださいよ。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これについては、どういう形で私が動くかということにも関わってまいりますので、セキュリティーに関わることでございますので回答を控えさせていただきたいと思います。

○田村智子君 しんぶん赤旗の取材で、下関市の後援会の男性、到着すると、安倍事務所の秘書らがバスの座席を回って入場のための受付票を回収する、その秘書が受付を済ませ参加者用のリボンを配る、まとめてのチェックインで手荷物検査はなかった。何がテロ対策を強めたですか。これ、調べてください。調べてください、総理。

○委員長(金子原二郎君) 大塚大臣官房長。(発言する者あり)
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
 大臣官房大塚君、簡単に。

○政府参考人(大塚幸寛君) お答えいたします。
 受付に関するお尋ねだというふうに受け止めました。
 受付時の対応に関する情報は、これはまさしくセキュリティーに関することであるため、お答えは差し控えさせていただきたいと考えております。

○委員長(金子原二郎君) 時間が来ています。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、政府参考人からお答えをさせていただきましたように、受付の仕方等々も、つきましてもですね、これは、まさにこれは、例えばその後の私との関係においても、これはセキュリティーに関わることでございますから、これはお答えを差し控えさせていただきたいと、このように思います。

○委員長(金子原二郎君) 田村さん、時間が来ています。

○田村智子君 開門前に手荷物検査もしないで大量に入ったら、それこそセキュリティー上の問題じゃないですか。
 桜を見る会は参加費無料なんですよ。会場内でも無料でたる酒その他のアルコール、オードブルやお菓子、お土産を振る舞うんですよ。

○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。

○田村智子君 これを政治家が自分のお金でやったら明らかに公職選挙法違反。そういうことをあなたは公的行事で税金を利用して行っているんですよ。これだけの重大問題だと……

○委員長(金子原二郎君) 時間が来ておりますので。時間が来ております。

○田村智子君 まさにモラルハザードは安倍総理が起こしていると、このことを指摘して、質問を終わります。


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