日本共産党の田村智子副委員長は22日のインターネット番組配信サイト「AbemaTV」の「みのもんたのよるバズ!」に出演し、夫婦の老後資金として公的年金以外に2000万円が必要との試算を示した金融庁の報告書をめぐる問題や外交の諸問題について与野党各党の代表と議論しました。
田村氏は、報告書の受け取りを拒否した麻生太郎金融相の対応を「議論を拒否している」と批判し、予算委員会の早期開催を要求。野党側は将来の年金水準の見通しを示す年金財政検証の早期提出を一致して求めました。
田村氏は、年金の積立金は、株式投資で危険にさらすのではなく給付にこそ活用すべきだと指摘。また、共産党の志位和夫委員長が19日の党首討論で保険料負担の上限額を現行の年収1000万円から2000万円まで引き上げ、約1・6兆円保険料収入を増やす提言をしたことを紹介しました。社民党の福島瑞穂副党首も富裕層、大企業への公正な課税が必要だと主張。これに対し自民党の猪口邦子参院議員は「(政府は)人生100年ずっと働き続けられる社会転換をしようとしている」などと言い放ち、提案を拒否しました。
トランプ米大統領が日米貿易交渉の合意内容の発表を参院選後に行うと述べたことに関し、野党側は安倍晋三首相に説明責任があると強調。猪口氏は「密約で着地点を探るのはよくあること」などと正当化しました。田村氏は「農家の所得や生産に直結する問題だ。密約は許されない」と厳しく批判しました。
田村氏は、安倍政権が数の力を背景に選挙公約にない政策を次々に強行してきたと指摘。参院選の全国32の1人区で野党候補の一本化が実現したことにふれ、「市民と野党の共闘で、国民に連立政権の姿を示していく」と表明しました。
2019年6月24日(月)しんぶん赤旗より