米軍や自衛隊基地上空での小型無人機(ドローン)の飛行禁止を加えた改定ドローン飛行禁止法が17日の参院本会議で、自民・公明・維新などの賛成多数で成立しました。日本共産党、立憲民主党、国民民主党、「沖縄の風」の野党各党・会派は反対しました。
同法では自衛隊施設や米軍の施設・区域、それらの周辺300メートルの上空での飛行が規制可能となり、飛行には施設管理者の同意が必要となります。違反すれば警察官や自衛官にドローンの破壊や捕獲を認め、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。
沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設現場の上空からの撮影を禁止し、無法な工事の実態を覆い隠すことが最大の狙いです。
日本新聞協会は17日、談話を発表し、「取材活動を大きく制限し、国民の知る権利を著しく侵害するものであり、…極めて遺憾」だと批判。「必要な限度を超えて規制される場合、取材・報道の自由や国民の知る権利が損なわれる」などとした参院内閣委員会での付帯決議(16日)をあげ、「法の運用を注視していく」としました。
日本共産党の田村智子議員は16日の参院内閣委員会で反対討論に立ち、「日米安保体制のためのドローン規制へと、法の趣旨を変質させるもの」だと厳しく批判。「憲法が保障する基本的人権である報道の自由、国民の知る権利への規制に断固反対する」と表明しました。
2019年5月18日(土)しんぶん赤旗より
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