厚生労働省は28日、10月から実施される生活保護基準引き下げに関する生活保護実施要領等の改正案を自治体に示しました。一律支給からクラブ活動にかかる必要な経費を精算払いで支給することになった学習支援費などについて具体的な取り扱いを示しました。
厚労省は、塾や習い事との区別が難しいとして、学校部活動外のスポーツ少年団などの活動は学習支援費の対象としないと説明してきましたが、今回示した案では、地域住民・保護者が密接に関わる活動等で非営利のものを対象に含めることとしています。また、合宿・大会などで負担が年間基準額(小学生1万5700円、中学生7万9500円、高校生8万6300円)を超える場合、年間基準額の1・3倍まで支給を認めます。
高校受験料の支給は原則2回に拡充しますが、これに加え、いずれの高校にも合格せず、2次募集に応募して受験する場合は、さらに必要最小限の支給を認めることとしました。
また、小学4年に支給される被服費とは別に、学生服・通学カバン・ランドセルの三つに限り、成長によって体にあわなくなったなどの場合は一時扶助(入学準備金)で買い替えを認めます。
漏れがないようしっかり周知を
日本共産党の田村智子参院議員の話 学習支援費の見直しで学校部活動に参加していなければ大幅な給付削減になるなどの問題を内閣委員会や質問主意書で取り上げてきました。指摘の一部を取り入れさせることができましたが、貧困の解消、格差是正に逆行する生活保護基準の切り下げは許せません。クラブ活動の範囲や対象経費など請求、支給漏れがないよう、しっかりとした周知が必要です。
2018年8月30日(木)しんぶん赤旗より
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