日本共産党の田村智子副委員長(参院議員)は18日、インターネットの報道メディア・IWJの岩上安身代表のインタビュー番組に出演し、学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐり、新たな面談文書を示して追及した14日の参院予算委員会での質疑について解説しました。
田村氏が示したのは、2016年10月24日に京都産業大の獣医学部新設の陳情を行った京都府の山内修一副知事に山本幸三地方創生担当相(当時)が「1校しか認められない」と断念を求めたという面談記録。田村氏は、面談に同席した自民党の西田昌司参院議員が「加計学園の定員数を減らすなどして2校認めてくれないか」と求めたが「難しい」との回答だったと述べている(15日付「東京」)ことは「極めて重要なポイントだ」と指摘しました。
田村氏は、国家戦略特区による獣医学部新設への規制緩和で重要だったのは獣医学部の「定員増」だったはずで、何校つくるかではなかったはずだと指摘。定員の増加分を分け合えば、京産大も含む2校での新設も可能だったとして、「2校は難しいということ自体おかしい。“加計ありき”に他ならない」と強調しました。
岩上氏は「獣医になりたい人は多く、必ず学費が入る。頭数が多いほどもうかる」と述べ、「加計」だけのための規制緩和にほかならなかったことを浮き彫りにしました。
田村氏は、加計学園側と官邸で面会した柳瀬唯夫元首相秘書官が規制改革の重要23項目のうち獣医学部新設だけ内閣府に説明を求めていたのは「首相の意向、指示がない限りあり得ないことだ」と強調しました。
田村氏が質疑後、「詰め将棋で言えば完全に詰みです。なぜか安倍総理の手元に棋盤が広がっていって、王将が逃げ続けている」とコメントしたことも紹介され、岩上氏は安倍晋三首相の証人喚問の実現が必要だと述べました。
2018年5月21日(月)しんぶん赤旗より