日本共産党の田村智子参院議員・副委員長は19日夜、BS朝日の討論番組「激論! クロスファイア」で、加計学園獣医学部の認可や衆院文部科学委員会での野党の質問時間削減などの問題で他党議員らと討論し、安倍政権の国会軽視と疑惑隠しの姿勢を批判しました。
冒頭、田村氏は安倍晋三首相の特別国会の所信表明演説について「薄っぺらな中身のないもの」と批判。安倍政権が「加計」疑惑を隠し続け、6月の通常国会終了後も野党の臨時国会の開催要求を拒んできたと振り返り、「やっと国会で口を開いたかと思えば森友・加計は全く言わずに政策もスローガンだけ」「総理自身の国会軽視の姿勢が見て取れる」と指摘しました。
自民党の平沢勝栄衆院議員は「野党は『疑惑がある』ばかり」などと疑惑自体を否定するかのように発言しました。
これに対し田村氏は「野党は具体的に何度も聞いてきた」と反論。参院本会議などで、閣議決定された獣医学部新設に関する「獣医師の新たな需要」など4条件を取り上げ、いつ、どのような検討が行われたのかとただしても、山本幸三地方創生担当相らはまともに根拠を示せなかったと経過を説明し、「4条件をクリアしていないのに認可されたところに『加計ありき』という疑惑がある」と強調しました。
田村氏の発言を受けて司会の田原総一朗氏が「加計氏を証人喚問で呼べばいい」というと、平沢氏は言葉につまり、「私も(加計氏を)呼んでいいと思う」と応じざるを得ませんでした。
野党の質問時間について田村氏は、削減案の出どころは官邸で「安倍首相が審議から逃げている表れ」と指摘。自民党が質疑の総時間をできるだけ短くしようとしていることを批判し、衆院規則と参院規則には委員が自由に質問できるとあると述べ、「各議員に必要な質問時間を確保するのが原則だ」としました。
2017年11月21日(火)しんぶん赤旗