日本共産党 田村智子
コラム

うみじじい

海にはなにがすんでいる?

 
菅 瞭三(かん りょうぞう)作 福音館書店
こどものとも521号(1998年8月1日発行)


昨年、7月に小1の息子のクラスで「読み聞かせ」に選んだ1冊です。
保育園時代に、毎月お届けの「こどものとも」で手にした本で、そのときも子どもと何回も楽しみました。
題名からして、なにかでてくるぞ〜と期待させるので、こんなふうに「読み聞かせ」をやってみました。

私「海には何がすんでいるか知っている?」
子どもたち「魚」「くじら」「いるか」「くらげ」・・・・。
元気に何人も手があがって、一人ずつさしていったら先生の気分でした。
私「いっぱい知ってるね。ほかにはね、うみじじい、がいるんだよ」

本を開いて読み始めると、きびきびした文章で、やっぱり何か怖いことが起こる予感。
いよいよ「うみじじい」が登場すると、身を乗り出す子どもたち。
ページをくくるごとに、おそろしい姿になる「うみじじい」
子どもたちは、今度は体を後ろにひきぎみになり・・・。

「読み聞かせ」がいのある1冊で、私も大満足。
「うみじじい」の絵は迫力があって、最初に読んだときは、私までドキッとするほどでした。
傑作集(ハードカバーの本)になって書店に並ぶことを期待しています。


■こんなお話です

「はやた」と「兄ちゃん」が、海に小船をこぎだしてさざえとりに出かけます。「とりすぎると、うみじじいがおこる」と言って送り出す、「じいちゃん」。
小船いっぱいにさざえをとった2人が、離れ島でさざえを食べ始めると、「うみじじい」が・・・。